- 歴史的 !? 黒田市長のパヨクと戦う宣言
- 百田尚樹の『日本国紀』を「教科書にしてほしい」!?
- 市民は黒田市長を「応援」!? ↩ ほとんど無投票当選だった !
- 麗澤大学と極右歴史観 !
- 市長を批判すれば、みんな「パヨク」!?
多くの人々の心を感動させた平和祈念式典での長崎市田上市長のスピーチとは真逆、「月とスッポン」の世界が、いま平戸市で展開されている。
いったい何をご乱心なのだろうか。
あの「ふるさと納税」で日本一になったこともある、平戸市。戦国時代から国際貿易港だった、あの平戸市の市長である。
その黒田成彦市長が、
公務として「寸暇を惜しんでパヨクと戦う」宣言をした。
歴史的 !? 黒田市長のパヨクと戦う宣言
長崎市田上市長の平和宣言スピーチと、比較しようにも比較のしようがないほどの、黒田市長のパヨクと戦う宣言。
これから黒田市長は「パヨク」なる仮想の敵と、全面戦争をたたかうつもりなのだろうか。
寸暇を惜しんでパヨクと戦う。
それが平戸市長としてのもう一つの公務。
その市長の立ち位置を裏書きしてくれるのが平戸市の市民 (有権者) であると、市長は言うが、そのことを平戸市民の皆さんはご存知なのだろうか。
百田尚樹の『日本国紀』を「教科書にしてほしい」!?
というか、そもそも
なぜ黒田市長は戦うことになったのか。
なんとこの市長、
歴史を百田尚樹のあのパクリトンデモ本『日本国紀』から学び、いたく感動。
この本を教科書にしてほしいぐらいだと言いだした。うわぁー。
『日本国紀』読了。公務の合間の移動時間、車内や飛行機の中で貪るように読んだ。500ページを超える厚い本だが持ち運ぶ重さもバッグのスペースも苦にならないほど魅了された。多くの国民はこの本に出来るだけ早く出会った方がいい。むしろ教科書にしてほしいくらいだ。日本と日本史が好きになる。 pic.twitter.com/ucYH3gqQoM
— 黒田成彦 (@naruhiko_kuroda) December 1, 2018
なにせ市長自らが、平戸市社会福祉協議会に声をかけ、協議会が図書館に寄贈する奨励図書に、あの百田尚樹の「カエルの楽園」やら「影法師」を入れるように「推薦」したのだという。これは圧力として問題にはならないのか。
私は百田尚樹さんの著作を奨励図書として平戸市社会福祉協議会が贈呈する図書寄贈に「影法師」「カエルの楽園」を推薦しました。市民はご存知の事実ですよ。 https://t.co/kTWuGSYuMF
— 黒田成彦 (@naruhiko_kuroda) May 20, 2019
百田先生からのコメント!嬉しいです(^^)。
— 黒田成彦 (@naruhiko_kuroda) May 20, 2019
そんなこんなで、
ネットで批判が持ちあがると、批判したものたちを「パヨク」とよび、またそのことを批判されたのだ。
市長のくせに、大丈夫かと。
私の考えを「ネトウヨ」とレッテルを貼る人たちに対し「パヨク」と呼んだら政治的責任が生じるらしい。市長は行政の責任者という立場と政治家という立場がある。私は政治家として国益を損なう「パヨク」勢力と戦う覚悟だし、その姿勢を有権者は応援してくださる。全ては選挙で決まる。これが民主主義。
— 黒田成彦 (@naruhiko_kuroda) May 20, 2019
市民は黒田市長を「応援」!? ↩ ほとんど無投票当選だった !
本当にこんな姿勢の黒田市長を平戸市民は支持し、「応援してくださっている」のだろうか。
これほどまで選挙で有権者に支持されていることを強調すれば、逆に黒田市長の得票率とか調べてみたくなるのが人情というものだ。
調べてみましたよ。
なんと、
得票率以前の問題だった。
選挙のほとんどが無投票で選出されていたからである。
1999年、長崎県議会議員選挙に出馬、落選。
2002年、自民党公認で長崎県議会議員補選に出馬、無投票で当選。
2003年、県議選、無投票で2期目の当選。
2007年、合併後の平戸市で県議選、3期目の当選。
2009年、平戸市長選挙に出馬、初当選。
2013年、無投票で再選。
2017年、無投票で再選。
いやあ、まったく別の意味で、大丈夫なのかと思ってしまうではないか。
麗澤大学と極右歴史観 !
また、そもそも、あの百田尚樹のトンデモ本を、日本史の教科書にしたいぐらいだと言い出す、この黒田市長の日本と日本の歴史に関する知識の程度はどれほどのものなのだろうか。
『日本国紀』読了。公務の合間の移動時間、車内や飛行機の中で貪るように読んだ。500ページを超える厚い本だが持ち運ぶ重さもバッグのスペースも苦にならないほど魅了された。多くの国民はこの本に出来るだけ早く出会った方がいい。むしろ教科書にしてほしいくらいだ。日本と日本史が好きになる。 pic.twitter.com/ucYH3gqQoM
— 黒田成彦 (@naruhiko_kuroda) December 1, 2018
百田尚樹の本に感動し、これを教科書にしたい、日本史が好きになる、ということは、逆に彼がこれまでもっていた「日本と日本史」の知識は、極めて限定的だったということを暗示している。
そんな知識の量では、ネットの悪質デマまとめサイトに簡単に影響され、エコーチェンバーのネトウヨ蛸壺地獄に陥るのもさもありなんということだ。
黒田市長の Twitter のタイムラインは
典型的蛸壺エコー状態。
なんと市長でありながら
三流デマまとめサイト「政治知新」や「アノニマスポスト」をご愛用。
そんな黒田市長とはいったいどんな人物なのだろうか。
長崎県生月町(現・平戸市)生まれ。私立青雲高等学校、麗澤 (れいたく) 大学外国語学部イギリス語学科卒業。自民党の下条進一郎の秘書などを経ているというが。
ああ麗澤大学ですか。
あまり全国的には知られていない大学かもしれないが、ある意味、非常にその界隈では有名である。そう、あの日本会議や親学や新しい教科書を作る会の中枢に位置している団体、モラロジー研究所の本部はこの大学のなかにある。
というか、麗澤大学や付属の中高を含む学校法人廣池学園は、この団体の造語である「モラロジー」に基づいた教育を推進する学校法人。系列の中高では「新しい歴史教科書」(扶桑社)や「新しい日本の歴史」(育鵬社)などの教科書を使用し、大学でも高橋史郎や西岡力といった超保守陣営が教鞭を持っていることで知られる。
まあ、平戸市生まれの黒田氏が、千葉県の麗澤大学にわざわざ進学したのはモラロジーなるものが目的ではなかったかもしれないが、
どうもこのネトウヨぶりでは、
影響が一切なかったとも言いがたい。
市長を批判すれば、みんな「パヨク」!?
さて、
寸暇を惜しんで公務としてパヨクと戦う、と宣言した黒田市長であるが、
公人がこんなことで、
本当に大丈夫なのだろうか。
公務としてなら、黒田市長にとって「パヨク」とは何なのか、まず定義を明らかにしてからがよいであろう。
まさか、安倍首相や自分を批判する人物はみんな「パヨク」!?
ともかく
戦いの火ぶたは切って落とされた。
黒田市長の対パヨク全面戦争。
よっ、がんばってくれ、
平戸の「ネトウヨ市長」!!
問題を起こしていた黒田市長。恥ちら~。