さて、遅ればせながら、富山県朝日町の教育委員会が主催となってた竹田恒泰「教育講演会」についての第二弾。
- 教育勅語推進派「竹田恒泰」の講演会を、教育委員会が主催、えっ‼
- 11月7日、抗議受け教育委員会が中高生「教育講演会」の実施を中止
- 11月10日、さらに別会場での講演会が「ガソリンまく」脅迫で中止に
- 11月13日、竹田氏、ガソリンやヘイトは「ダメ」と投稿した一般人を訴えると恫喝
- 竹田氏がリツイ拡散の「この人を逮捕して下さい」署名運動
- 12月10日、今度は大阪市教育委員会が竹田講演会を後援 !
教育勅語推進派「竹田恒泰」の講演会を、教育委員会が主催、えっ‼
さて、前回お伝えしたように、
教育勅語を全力で推進する「竹田研究会」の竹田恒泰を、富山県朝日町の教育委員会が主催の「教育講演会」で中高生に聴講させるというイベントについて。
教育勅語が「すべて」だと豪語し、
教育勅語さえ実践すればあとは大丈夫だと、よけいなことはいいから、あとは、もう教育勅語がすべてだと、延々続く教育勅語推進のビデオ。その第一弾がこれである。
また日本の歴史教科書を変えるとして日本の歴史教科書まで書いてしまっているネトウヨ竹田恒泰氏。しかも、その「歴史」の多くを「神話」で書き換えたらしい。
「神代」から始まる竹田恒泰の「歴史」教科書。
もう、出版にいたる経緯からしてキナ臭いが、読んでみると、実際に戦前の「国史」教育を意識したトンデモ本だった。たとえば、一般的な日本史の教科書では、旧石器時代から古墳時代までを「原始・古代」として土器等の発掘物や古代中国の史書などをもとに概説する。ところが、『不合格教科書』が第一章にもってくるのは「神代・原始」。つまり、天地開闢の日本神話(ファンタジー)からスタートするのである。
これだけでもクラクラしてくるが、さらに読んでいくとグッタリするのが、とても教科書とは思えない誤字脱字や初歩的ミス、誤謬の多さだ。
たとえば、『不合格教科書』では、1882年に渡欧した伊藤博文について〈ドイツのワイマール憲法などを参考に憲法について学びました〉と書かれているのだが、これはウソ。伊藤らによる大日本帝国憲法制定に影響を与えたのはプロイセン憲法だ。というか、ワイマール憲法は当時まだ生まれてすらいない(だいたい、直後に〈ワイマール憲法とは、第一次世界大戦に敗北したドイツ帝国が崩壊したあとに制定されたドイツ憲法のことです〉と自ら解説している時点で誤り気がつきそうなものだが……)こんな初歩的な間違いを犯すって、普通に考えてヤバくないか。
竹田恒泰『中学歴史 検定不合格教科書』の間違いが酷い! 大日本帝国憲法はワイマール憲法を参考…ワイマールは30年後なのに|LITERA/リテラ
そんな竹田恒泰を、
なぜ朝日町の教育委員会は中高生「教育講演会」の講師としてえらんだのだろうか。
当然、地元から声が上がり、
また Facebook や Twitter でも話題となった。
11月7日、抗議受け教育委員会が中高生「教育講演会」の実施を中止
地元で既に問題となっていたこともあり、抗議を受けるかたちで、
朝日町の教育委員会は、教育活動の一環として聴講することになっていた中高生500人の講演会強制を解除した。
それが11月7日のことである。
中高一貫の学生イベントは竹田氏の講演なしで進められ、一転して竹田氏の講演会は、会場も変更され、500人の動員もなくなった。講演会6日前になって、ゼロからの会場設定と広報である。
学生の受講必修もなくなり、
これで一件落着、
と思いきや、
一転して引き続き、
謎な脅迫事件が起こることになる。
11月10日、さらに別会場での講演会が「ガソリンまく」脅迫で中止に
中高生の教育活動の一環としての講演会がなくなった、ちょうど3日後、
別会場での竹田氏講演会に、今度は、ガソリンを撒くなどの悪質な妨害予告があったとして、朝日町の竹田氏講演会自体が中止になった。
一体誰が、なぜこのような悪質な脅迫電話で、竹田氏の別会場講演会を中止させようとしたのだろうか。
富山・朝日町教委、竹田恒泰氏講演中止 「教育勅語広める」授業に批判
毎日新聞2019年11月11日
富山県朝日町教委は11日、作家の竹田恒泰氏を招いて13日に予定していた講演会を中止すると発表した。町立朝日中学と県立泊高校の授業の一環だったが、竹田氏の講演会への批判的な意見が保護者や町民から相次いだ上、開催を妨害する趣旨の電話があり、「会場の安全確保に支障が出る恐れがある」と説明している。
町教委によると、「日本はなぜ世界でいちばん人気があるのか」との演題で竹田氏が約1時間話す予定だった。会場は町文化体育センターで両校生徒約500人が聴講、保護者や近隣住民らも無料参加できるものだった。
しかし、今月に入って批判が相次ぎ、多い時で1日に十数件の電話やメールが寄せられ、町教委は7日、生徒の聴講中止を決定。
10日には開催の妨害を予告する趣旨の電話が町教委にかかり、講演会自体の中止を決めた。
インターネット上にも「なぜ教育勅語を復興させようとする竹田氏を呼ぶのか」「教育勅語のような考えを広める竹田氏の講演会を税金で企画して中高生を強制参加させることは憲法違反では」などの書き込みがあった。
11月13日、竹田氏、ガソリンやヘイトは「ダメ」と投稿した一般人を訴えると恫喝
朝日町は本番3日前のガソリン脅迫に対し被害届を提出。
その悪質な脅迫事件の捜査は警察に任せる以外、我々にできることは少ない。
憶測で犯人を仕立て上げて攻撃するなど、絶対にやってはならないことである。
ところが !!!
次に竹田氏がやったことは、
まったく常識では考えられないことであった。
つまり、中止決定した教育委員会でもなく、脅迫の犯人でもない、
この脅迫事件にはまったく関係のない市民二人を標的にして、裁判を起こすといい始めたのだ。
この神経、
大丈夫なのだろうか。
トリエンナーレのようなガソリン脅迫はダメ、ヘイトはダメですよ、といっている一般人ショコラさんを、竹田は、なんと脅迫扇動者として訴えると言いだしたのだ。
言論の自由はその通り。しかし、その結果、損害が生じたら損害賠償の責任が生じます。「自由」とはそういうものです。貴殿は私の訴訟に耐えられるかな? https://t.co/lJLG6ZP7Ew
— 竹田恒泰 (@takenoma) 2019年11月12日
また、竹田氏は、
このショコラさんを逮捕せよ、という電子署名が立ち上がったことをも拡散した。
これこそ、犯人でもない一般人を逮捕せよという、悪質な脅迫ではないか。
竹田恒泰 on Twitter: "この人を逮捕して下さいという署名が立ち上がりましたね。
この悪質な竹田氏の市民恫喝事件については、また次回で検証することとして、
今回、
我々が取り上げたいのは、
竹田氏が拡散した「この人を逮捕してください」という電子署名について、まず記録しておきたいと思う。
竹田氏がリツイ拡散の「この人を逮捕して下さい」署名運動
竹田氏は、なぜ、ツイッターに、ヘイトもガソリンもダメと投稿した一般女性を訴えると恫喝し始めたのだろうか。
電子署名は、何もしていない個人を「逮捕してください」などというとんでもない目的のためにも使われてしまうのだろうか。皆さんご存知の、Change.org の電子署名である。
しかし、その顛末はあまりにも市民を愚弄する、お粗末で哀れなものであった。
竹田氏はこの件についても何一つ責任をとろうともしていない。
Step 1: 講演を中止に追い込んだサヨクをタイーホしてください !
Pétition · 竹田恒泰氏の講演を中止に追い込んだサヨクをタイーホしてください! · Change.org 2019年11月13日 04:44:52 UTC
竹田氏は、いったいなぜ、犯人でもなく教唆もしていない一般人を標的にして、「サヨクをタイーホ」とか、署名をリツイ拡散するのであろうか。実にあきれ返る。
Step 2: 講演を中止に追い込んだ犯人を検挙してください !
あまりにも教養のない日本語だったせいか、すぐに署名のタイトルが書き替えられる。同じ署名であるにもかかわらず、簡単に署名のタイトルを変更できるようである。
こんどは「サヨクをタイーホ」ではなく、「犯人を検挙してください」と。
Pétition · 竹田恒泰氏の講演を中止に追い込んだ犯人を検挙してください! · Change.org 2019年11月13日 14:04:13 UTC
この時点で、最初の個人への脅迫から既に目的が変わっていることに、本人は気づいていないのだろうか。
Step 3: 教育勅語を義務教育に採用してください !
そして、なんと、
一般人を逮捕せよという署名は、その名前をがらりと変え、ぐっと竹田恒泰氏を支持するメンバーと団体の本質に肉薄してきた。
つまり、教育勅語を学校の義務教育にしろ、というストレートなメッセージである。
聞いていますか、
教育委員会のみなさん。
Pétition · 教育勅語を義務教育に採用してください! · Change.org 2019年11月13日 14:29:38 UTC
<< 抜粋 >>そして、未来の日本のためにぜひ教育勅語を学校教育でも採用してもらいたいと思います。
しかし、いままで、一般人をタイーホしろという内容で署名していた人はどうなるのか。
これではまるで悪質な署名詐欺ではないか。
Step 4: 教育勅語を義務教育に採用と関西生コン事件を、は !?
そしてさらに、、、
同じ署名なのに、なぜこうも、ころころと署名内容が変わるのであろうか。
サヨクをタイーホ → 犯人を検挙 → 教育勅語を義務教育に → 関西生コン事件
なんだこれは、、、、!?
Step 5: そして誰もいなくなった・・・
サヨクをタイーホ → 犯人を検挙 → 教育勅語を義務教育に → 関西生コン事件 → 消滅。
なんの前触れもなくネットから消えていった電子署名。
このような、非常識な署名活動を展開し、無責任になんの説明もなく消えていったサイト・・・。
この電子署名を拡散した竹田氏は、この顛末について、何らの対応をするでもなく、訂正するでもなく、はたまた削除することもなく、そのまま放置している。
竹田氏は、この署名活動がスタートしてすぐにツイッターで拡散し、なんと現時点でも、3,563件のリツイート、9,998件のいいねが確認できる。
この人を逮捕して下さいという署名が立ち上がりましたね。@chocolat_psyder https://t.co/vl56JW8zcI
— 竹田恒泰 (@takenoma) November 12, 2019
反対の意思を表明した多くの人々の中から、個人にターゲットを搾り攻撃するような、このような竹田氏のやり方を、いまも、私たちはネットで確認することができる。
教育員会が教育勅語を協力推進する竹田恒泰の講演会を開催するにあたっては、背景にかなり興味深い事象がある。
— Osprey Fuan Club (@ospreyfuanclub) 2019年11月13日
多くの人々が関心を抱かなかったかもしれない竹田研究会の活動と、そのバックアップ組織、
それは多くの国民が知るべきことであろう。
これからも引き続き、
竹田恒泰氏の動向に注目していきたい。
12月10日、今度は大阪市教育委員会が竹田講演会を後援 !
次は大阪市教育委員会が後援し、学生無料の講演会を開くようです。